2015年07月06日

幸福の国ブータン

 BSジャパン世界のドキュメンタリー「幸福の国ブータンの少年」を観た。
 父親が熊に襲われ、貧しさのために僧院に預けられる十二、三才の少年の話で、少年は修行や拭き掃除をできるだけ怠けたいという、どこにでもいるごく普通の男の子。遊ぶ時の目の輝きはまぶしいほどだ。中身は。その少年が初めてテレビを観たり、都会に行く日の様子を淡々と実写しているのだが、駆けだして行く少年の後ろ姿を追いながらの最期のナレーションは、「しあわせとは、雨風をしのぐ住まいのあること」と。なんとも胸がジーンとくる。人は、この原点を忘れたらおしまいだよね、と思わずにいられない。
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●浅間山「寝観音」
 この九ヶ月ほど娘との確執が再び表面化して、どのようにして解決したら良いだろう、と頭を悩ませてきた。確執を辞書で引くと「互いに自説を強く押し通すこと」と書いてある。まさしく私たちの場合はそれ、そのもののように思えて、ここ一ヶ月ほど一切の自説は背後に控えて、「あれだけ堂々と一家を張っている女性」に敬意を表して、徹底して娘の立場から母である私や父である夫を見つめてみることを試してみた。
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 そこで気づいたのは、ひょっとしたら娘にとってのこの母は、「私が最期まで受け止めることができなかった自分の母の別版であるかもしれない」という衝撃的な、あるいは、いかにもありそうな発見であった。
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 考えてみれば、娘は、ひとりっこであるが故に、この我の強い母の愚痴をこぼし合う相手がいないのだ。姉妹がいれば互いにガス抜きしあうこともできるだろうに。時に、甘えも手伝って、ひどい言葉とおぼしきものを吐いたとしても、それをひらりとよけてヒョウヒョウとしている成熟した人間にはどうしてなれないのだろう。
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 いずれにしても、「愛情という名の支配欲」に溺れてしまったらお終いだと自分にいいきかせているが、なかなか卒業するのがむずかしくて、世界一幸福度が高いと言われたことのある国・ブータンの名も無き少年に心が寄り添い、微笑みが生まれてくる昨今である。
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posted by アンジェリカ at 14:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする