2015年10月06日

ブーメランのごとく

 軽井沢では車は必需品。軽自動車パジェロ・ミニを森の中に置きっぱなしにしていた。生来、運転は苦手。愛犬が小型に変わったのをチャンスとばかりに新幹線を利用。昨年その犬が大手術をしたので、抱き上げて乗降するのが容易になるように車体の低い中古の車を急遽用意してもらった懇意にしていた整備士が胸を張って推奨した一台は、すでに製造中止となって十年の普通乗用車だった。走行距離も一万キロ以下でシートも新品同様、ハンドルもスムーズだったかつて所有していた大型車と同じ運転内容だと言う。
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 ところがその中古車に乗り出したら、まわりの反応は普通でないのに驚いてしまった。「なぜ、よりによって、あれを選んだのか」と。親しい間柄で好意的に言う人もいれば、薄ら笑いを浮かべて軽蔑したように言う顔見知りの地元の女性もいた。かつて私は、生前の父から「車は見栄の象徴」という言葉を聞かされていたので、車の種類に頓着しなかったのだ。実際、父はベンツなど乗り回した後、晩年は国産一筋だった。
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 前出の女性は、一回だけでなく、なんども下見したように言う。馬鹿馬鹿しくて相手にしないことが一番と承知しているにもかかわらず腹がたつ。自分も相手と同じくらい小人だなと情けなくなる。そして思う。ものの本によると、そうした人には「そういうこと言って面白いですか」と言ってみると良いと書いてある。けれど言ったところで自分を恥じることができる人なのか、それすら疑わしい。
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 それはそれとして、試しのその車について他の人たちに本音を聞いてみた。するとふたりほどが「そういう感じわかります」と言う。どうやら、かつて一世を風靡したことのある歌手が世の中から忘れ去られ、見た目も粗末になってテレビに出てきている、そんな感じらしいと推測した。
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 あとは私次第。知り合いの若者に無料で譲ってやったパジェロ・ミニを、またまた大枚を払って購入するか。問い合わせてみたら、その小さなジープも製造中止になって二年だという。さて、愛犬桃太郎も奇跡的に良くなったのだから別の車に変えようか。それとも馬鹿にされ、見下された車・ランサーに堂々と乗り、笑い飛ばす勇気が自分にあったら、あっぱれなのだけれど・・・。なぜか、いったん手を離れ、、くるくる回転して、また手元に戻ってくるブーメランがしきりに目の前に浮かんでくる。
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posted by アンジェリカ at 14:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする