2020年08月05日

胸痛む京都の女性

 パーキンソン病になった五十一歳の京都の女性。大学を出て留学し東京で就職をして夢溢れた青春時代を送っただろうに、ある日、病名がわかり実家に戻り、安楽死を望む意思をネット上で発信していたという。それも眼球を動かすことによって。
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 新聞に幼児虐待の記事が出るたびに、胸がむかむかしてくるので記事を斜め読みして裏返してしまうことはよくあるが、この記事は、食い入るように読み込んだ。「 ああ、 私でも同じことをしたかもしれない、、、」 と。おそらく日本の全国の方々が、その推し量れない苦しみを自分のこととして捉え、深い溜息をついたに違いない。
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 実に、知人の中に同じ難病の方が二名いる。ひとりは所属している教会の神父で、声楽家になれるほどの実力を持った方で、発病してから、もう二十年近い。愚痴はこぼされないが、心中、いかばかりか。
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 もう、お一方は、軽井沢で十年以上通っている動物病院の奥様。奥様であっても助手として脇役に徹して一歩下がり、ウチの子たちを愛情込めて抱き上げてくれてきた。その間、彼女は嫌な顔を一度たりともしたことがなく、常に穏やかで柔和。謙虚な方とはああいう人をいうのかな、と畏敬の念に近いものを持っていた。だから知った時には、天に怒りを覚えたほどだ。
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そんな時、たまたまテレビのbs世界のドキュメンタリーをつけっぱなしにしていたら、そう遠くない将来、テクノロジーによって、究極の肉体改造ができるようになるだろう、と言っていた。つまり、現在、メガネをかける人が大勢いるように、人工の心臓や腎臓などを持つ人が大勢でできて、それが普通のこととなる、ということらしい。きっと、この難病にも暁が、、、と救われた思いがした。京都大学 あの中山伸弥氏のIPS細胞を使った再生医療もあるのだし。
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けれども、心のありかだけは、どんなテクノロジーでも変えられない。と思っていたら、同年齢で同じ難病の女性医師が、発病してから四年の苦渋の涙を経て、それを乗り越えて、まわりの方々の補助を受け、堂々と講演などしておられる様子が、アイパッドに掲載されていた。こうした向日性の話題ももっと多くの方々に発信してほしい。

posted by アンジェリカ at 12:28| Comment(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする