気持ち新たに、生涯修行の旅。すなわち勉強の楽しみ旅行にでることにしよう。自分自身をより好きになるために。

私は自分が好きである。そういうと、自己陶酔に陥っていると、陰でせせら笑う人もいるかもしれない。が、そういう人のことは放っておけばいい。
なぜなら、私は私なりに、少なくとも自分をより好きになるために、気の遠くなるほどに年月、限りなく努力してきたのだから。卑しいことをしないように。卑しい思いを抱かぬように。平常心を常に保てるように。変わることを恐れないように。

しかし、どんなに頑張っても、私は未だ見栄っ張りだし、幼稚っぽいところもあるし、感情の起伏も激しい。日本人特有の奥ゆかしさとは、かけ離れた性格だ。けれども、誰にも負けないほどの長所も持っているつもりである。それは、素直さ。素晴らしいと感じたら、即座に反応してスポンジのように吸収しようとする。

それ故に、狭い部屋の壁には、さまざまな新聞の切り抜きの記事や文章。尊敬する方がたの言葉を書いた用紙が貼られている。
最近増えたのは、十代の車椅子テニスプレイヤーの小田凱人氏の「うまくゆかないことが、自分では普通」。ついでにあまりにも凛々しいお顔なので、勉強机の横に貼ってある。その横には、十年以上前に貼り付けたまま黄色くなった小さな紙切れ。無名の少女の詩。この詩には、どんなに励まされてきたことだろう。

ふしぎだね。
勉強はめんどくさいと思うと、どんどんめんどくさくなる。でも、楽しくやると、どんどん楽しくなる。ふしぎだね。

当時、小学五年生だった秋田県に住む少女は、現在、素敵な女性になられたはずだ。心の中でありがとうと伝えたい。
また、四コマ漫画はリビングの寒暖計の下にぶら下がっている。目に触れるたび自分が見えて、毎回、吹き出している。
