2023年07月07日

期限切れワクチン注射 その2

 あれから一か月が過ぎた。胃腸の調子は、まだ、元に戻っていない。相変わらず外出することもままならない。「病は気から」というのは本当だなぁと思いながらも、ひょっとしたら、これは注射のせいではなく、年齢からくるものかもしれないと気づいて、ふと、立ち止まった。それならば、この身体を受け入れて新しい食生活やリズムを生み出そうと心した。
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 実際のところ、これまで旺盛な食欲で、年がら年中ダイエットを掲げて炭水化物抜きの三食を重ねてきた。暴飲こそしてこなかったが、暴食の限りを尽くして、哀れ胃腸はすっかりと弱っていたのだろう。
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 朝、腰痛のリハビリ最中に、胃と腸のあたりを丁寧に撫でて指先で強く押してみると、心臓と同じように、毎分、毎秒、真剣にコツコツと仕事をしてくれているのがわかる。その生きている証のぼにょぼにょ感触は、なんとも愛おしく、思わず詫びを入れたくなる。ごめんねえ。これまで、あなた達のこと、ちっとも大切にしてこなかったもの。
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二週間ほど前に、かかりつけの医院で、区の無料健康診断を受けた。そこで、私が「これまでなんともなかったのに、急にがくりと来るなんて、、、」と愚痴をこぼしたら、八十代の尊敬するその医師は、ピシリと「それが年をとるということだよ」とおっしゃった。
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 その一言で目が覚めた。
いよいよ、健康寿命とそうでない生活との分岐点に差し掛かったのだと。
人は、皆、何らかのこと、それが交通事故であったり、階段で転んだりして、それまで口もきけず、黙々と務めを果たして耐えるだけ耐えてきた臓器や骨や筋肉が、本人の心に「もう、限界です」と訴えかける時期が到来するものだと。今回の出来事が、半年後、ありがたい体験であったと振り返る日がきますように。
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posted by アンジェリカ at 11:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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