2024年03月08日

存在の不安

 ここのところ日差しの光は強くなり、春はそこまで来ているのに、空気はキリリと冷たく、身体と心は縮こまっている毎日だ。そのせいか気分は並で、明日への不安が首をもたげてくる。そして思う。人間は、常に悩みを抱えていないと落ち着かない生き物なのか、と。
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 それが金銭的な苦境だったり、親子の確執だったり、対人関係の争いだったりすると、寝汗をかいて眠れなくなるのだが、幸運にもそうした類いがない時にも、「年をとることの恐怖」「老いることの恐怖」など、まるで悩み事を探しあぐねては「ああ、やっぱり これだ。これだ」と納得しながら位置を譲るような気持ちで帰着するのだ。
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 果たして、こんな心境は自分だけなのか。そして気づく。この想いは地球上の全ての人間が持っているもので、「存在しているからこその不安」なのだと。この年齢になると、死そのものよりも、歩けなくなり、自分のことが自分でできなくなることが一番恐ろしい。すでに、滑り症、骨粗鬆症、腰椎潰れを背負っているだけに、週一度の注射とリハビリは欠かせない。
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 話は飛ぶが、二月になって、偶然、横田めぐみさん生存説を説いておられる拉致被害者蓮池薫氏のYouTubeを拝見して涙にくれた。それを口角泡を飛ばして友人達に話したら、驚いてはいたが、誰一人として知っていなかった。元旦には石川県の大地震。続いて飛行機事故。蓮池氏のインタビューは 正月あけであったので、見過ごされてしまったのだろう。
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 しかし、なぜ、マスコミはこの件に関して大々的に書かないのだろうか。政府には政府の意向があり、公にすることはマイナスになるとしているのかもしれないが、これでは国民の意識が盛り上がることはない。バトミントンのラケットを未だに大切にしているめぐみさん、おかあさん、御兄弟の方々の心境を 自分に置き換えれば、胸が張り裂けそうになる。存在の不安などと軽々しく言っていられない。
 現在の自分は、感謝の気持ちを忘れていた。
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posted by アンジェリカ at 10:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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