2026年02月10日

エルビス・プレスリー

 一月後半、軽井沢でお世話になっている友人が上京した。待ち合わせ場所に、東京駅八重洲口の出口を指定なさってきたので、「ちょっと、やばいかも。新幹線ホームの乗車口の方が良いのでは、、、」と思ったが、「ま、いいか」ですませていたら、案の定。当日は日曜日の昼近い時間帯。
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 大きなスーツケースをゴロゴロ鳴らして先を急ぐ旅行者たち。中国の何百人もの団体さん。スカーフを被って右往左右なさる中近東の方々。彼らが、風速三十メートルの勢いで押し寄せてきて、鉄柵の前で立っていられず、頭を抱えてしゃがんでしまったほどだ。翌日から扁桃腺が肥大して微熱が十日も続いてしまった。普段なら安静にしていればすむが、「今回は、恐ろしい菌をもらったかもしれない」などと戦々恐々として、医者に行くこともできなかった。そこで、観念して洋画のビデオを見る。
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 エルビス・プレスリーの生い立ちの映画を見た時に、がぜん、興味が湧いて続けざまに五回ほど見た。時間は山ほどある。トムハンクス演ずるマネージャー、パーカー大佐とのやりとり。母思いの真面目な普通の青年。子供時代、熱心に教会でゴスペルを歌った。妻にしたのは、光源氏のように理想の女性を育てたかったのか。
  早速、本人の生の歌声を聴き始めた。
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 若かった頃はシナトラ派で、エルビスのあの顔つきが、なんとなく、ナメクジのようにつるんとしていてベタついていて、こちらに張り付いてくるような印象が嫌だった。にもかかわらず、今ではCDを何枚も仕入れて、毎日のようにとっかえひっかえしては聞いている。ともかく元気が出てくるのだ。あの色気溢れた外見と違って、なんと、繊細でありながらも端正で力強いボーカリストなんだろう。
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 あの歌声は、ビロードのような滑らかさ、などと気安く言えない。真紅のバラの花びらと戯れているような、バニラの香りする生クリームのお風呂に入っているような。やはり、レコード売り上げ 世界一だけのことはある。
 完全にノックアウトされてしまった。
 これを 怪我の功名 というのかもしれない。
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posted by アンジェリカ at 11:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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