2026年03月09日

英雄たちの挑戦

 冬季五輪が終わった。いまだに、どこもかしこも「りくりゅうペア」で溢れている。始まってすぐにスノーボード男子ハーフパイプの戸塚君の笑顔に癒されながらも、気持ちは平野歩夢選手の動向に吸い付けられていた。骨盤骨折をせおいながら「行くも地獄。引くも地獄」の挑戦。日本中、いや、世界中が、手に汗を握って彼を見守ったことだろう。終わったあと、「生きていて良かった」と一言。いつもクールで顔を崩さぬ彼が歯を見せて、爽やかに語った。
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 ついでフィンギャアスケート。録画では結果がわかってしまうので、臨場感を味わうため、眠い目をこすって、真夜中に起きる。
 オリンピックって、一体、なんなんだろう。世界第二位になっても、世界第三位になっても、それだけで凄いことなのに、一位以外の彼らは、皆、口を揃えて言う。「くやしい」「次はもっと 色の違う景色が見たい」。ギリギリのところで、メダルが取れず、四位になった人は、その場に 泣き崩れて、立ち上がることすらできない人もいる。もしかしたら一位から四位、五位の人たちの 出来栄えは、ほんの微かな偶然や、脆くて壊れやすい強運があるかないかの 差であるのかもしれないのに、、、。
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 有終の美を飾ったのは、高木美帆選手。これまでの10個のメダルのうち、2個の銀メダルが 1500メートルだと言うのに、金メダルを目指して、四年間、一心不乱にこだわってきた。結果を知った時、膝に手をつき、ゆっくりとリンクを進んでゆく。表情はなかった。コーチに抱きしめられた途端、感情が溢れて大粒の涙。テレビを見ていた全ての人が、もらい泣きしたはずだ。「頑張った、と言うことで終わりたくなかった」と語る。世界中の人が彼女を「美しい人だなあ」と思ったことだろう。
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 「りくりゅうペア」に関しては、今も、目を瞑れば、二人の姿が鮮やかに甦る。それは、素人の私にはフリーの競技ではなく、終わった後、二人が寄り添い、必死と抱き合い、見つめあい、地球の自転を止めた瞬間だ。彼らは 互いのために滑ろう、それ以外のなにものでもない、と語りあったそうだ。二人の間には、誰も知らない積み重ねてきた日々があるのだから。そう、英雄でなくても、誰にでも ひっそりと積み重ねてきたものがある。私にもある。
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posted by アンジェリカ at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 立木アンジェリからのお便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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